確定検査とは
各種補助金は基本的に後払いとなりますが、交付決定された経費について、申請内容通りに事業が実施されたか、適切に経費を支出できたか。それの検査を行うことを「確定検査」といいます。
この確定検査で不備や不透明な経費支出、実施していないことなどがあると、交付決定を受けていても補助金は一部または全額が支払われません。
実績報告をもとに審査される
どの補助金でも審査されるのは事業終了後一定期間後に提出することになる「実績報告書」「出納帳」「証憑書類」を検査することになります。
また、一部補助金では、現地(補助事業実施場所)へ担当者が出向き、実際に目で書類原本や設備を確認し、検査する場合もあります。
確定検査の対応の違い
補助金名 | 基本的な対応 | 備考 |
---|---|---|
事業再構築補助金 | 書類審査 | 場合によっては現地ヒアリングや現地確認が行われる場合があります。 |
ものづくり補助金 | 書類審査および現地審査(地域事務局) | 現地審査が行われることがあります。 |
小規模事業者持続化補助金 | 書類審査 | 場合によっては現地ヒアリングや現地確認が行われる場合があります。 |
事業承継・引継ぎ補助金 | 書類審査 | 場合によっては現地ヒアリングや現地確認が行われる場合があります。 |
備考: 基本的に書類審査でも、状況に応じて現地ヒアリングや現地確認が行われる場合があります。
ものづくり補助金の場合は各県の中央会が地域事務局として、交付申請から実績報告までの対応をサポートします。確定検査も事業者の会社まで出向き、書類の確認や振込依頼書の原本確認、設備を実際に見て、確認します。振込来所に「もの補助スタンプ」が押されるのでそれをもって電子申請で実績報告で全国事務局へ申請しないと不備になります。
確定検査の流れ
どの補助金でも基本的に対応は同じです。
1、書類を用意する
必要書類はだいたい下記の書類が必要になります。(原本とPDF両方用意しておく)
- 実績報告書
- 出納帳
- 通帳コピー(表紙の表裏と支払いがわかる部分)
- 見積依頼書・見積書・相見積書
- 発注書(注文書)または契約書
- 注文請書(または契約書)
- 納品書
- 請求書
- 仕様書
- 設備導入前、導入時、導入後の画像データ(写真)
- 設備に「表示」(例:R1 ものづくり・商業・サービス補助金 ※ものづくり補助金事業以外での使用禁止)シールを貼る。
2、書類をまとめ、申請を行う
ものづくり補助金の場合はまずは地域事務局に確認してもらいます。他の場合はJグランツよりオンライン申請です。
3、不備があれば補正する
書類の不備や表示不備、足りない書類があれば指摘が来るので、対応する。
4、確定検査が行われる。
書類が揃い、申請が受理されると確定検査が行われます。
ものづくり補助金の場合は、地域事務局が現場調査に入り、ものづくり補助スタンプを押してくれます。
他の補助金は書類審査がメインですが、まれに現地に確認が入ることもあります。
5、補助金の支払が「確定」する
書類や設備導入、補助事業の遂行に不備がないと判断された場合、補助金の支払が確定します。
確定検査後の流れ
実績報告から確定検査を経て、補助金の支払が確定した場合、事務局より「請求書」を出すように指示が来ます。
この請求書を提出すると2~10営業日程度(補助金により違いがある)で、補助金が希望の口座に振り込まれることになります。
必要な書類は、・請求書・通帳コピー(前述の支払口座でなくても大丈夫)です。