ものづくり補助金の人気枠!?【デジタル枠】について解説します!

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ものづくり補助金でこの「デジタル枠」が登場してから非常に人気の枠になっております。

概要ですが

DX(デジタルトランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービス開発又はデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による
生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援

※ 参考資料 経済産業省のデジタルトランスフォーメーションについて

令和4年度補正予算で行われるものづくり補助金でもデジタル枠は継続となります。

今回はこのデジタル枠について、申請要件など解説してゆこうと思います。

デジタル枠について

補助金額については、通常枠と同じで下記の通りです。一方で補助率は2/3となります。

<補助金額・補助率>

従業員規模 補助金額
従業員数 5 人以下 100万円~750万円
6人~20人 100万円~1,000万円
21人以上 100万円~1,250万円

 

補助率 2/3

申請要件については基本要件(給与支給額年率1.5%以上、地域別最低賃金+30円以上、付加価値額年率3%以上)に加えて、要件が追加されます。

デジタル枠、どういった経費に使えるのか。追加申請要件とは。

まず、デジタル枠と言っているので、当然、事業がデジタル化に資するものでなければいけません。

追加申請要件①
(1)次の①又は②に該当する事業であること。
①DXに資する革新的な製品・サービスの開発
(例:AI・IoT、センサー、デジタル技術等を活用した遠隔操作や自動制御、プロセスの可視化等の機能を有する製品・サービスの開発(部品、ソフトウェア開発を含む)等)
②デジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善
(例:AIやロボットシステムの導入によるプロセス改善、複数の店舗や施設にサービスを提供するオペレーションセンターの構築等)
※ 単にデジタル製品の導入やアナログ・物理データの電子化にとどまり、既存の業務フローそのものの見直しを伴わないもの、及び導入先企業において前述の単なる電子化にとどまる製品・サービスの開発は該当しません。
(例:帳票の電子保存システム・デジタルスキャナ・電子契約書サービス・医療用画像診断機器の導入等、電子書籍・写真等のアルバム・動画編集サービスの開発等)

基本的には、ものづくり補助金の基本線といいますか、経営革新をデジタル化で実現しようとするものです。

デジタル化とまぁ、都合よい言葉でいいますが、具体例にあるようにAI、IoT、センサー、自動制御装置、遠隔操作、RPAなどこういった装置でデジタルトランスフォーメーションを実現してゆこうと、さらに簡単に言えばこういったことです。

しかし、その計画は革新的な製品・サービスの開発または革新的生産プロセス、サービス提供方法でなければなりません。

ただ、ただ単にアナログを電子化するという事業は対象ではなく、基本的にデジタル導入で生産プロセスが改善するとか可視化出来るとかそういった事業であることが基本線です。

結構お問い合わせをいただくのですが、サイト制作なんかはサービス提供方法や新サービスに必要不可欠である必要があり、広報サイトやコーポレートサイトは難しいということが言えると思います。

続けて追加申請要件を見て行こうと思います。

追加申請要件②

(2)経済産業省が公開するDX推進指標を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を応募締切日までに独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出していること。
・DX推進指標サイト:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html
・自己診断結果入力サイト:https://www.ipa.go.jp/ikc/info/dxpi.html
※ 自己診断結果の入力にあたり、DX推進ポータルにログインする際は、本補助金の申請時と同じGビズIDプライムアカウントを使用してください。
※ 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)への問い合わせについては、電話による問い合わせを受け付けておらず、メールでのみ問い合わせが可能な場合がございますので、ご注意ください。

DX推進指標という経産省のサイトから自己診断をしてその結果を入力する必要があります。

この自己診断ですが、まずはコチラにアクセス

まずは、ガイダンスを見ながら「DX推進指標自己診断フォーマットver2.3」、このエクセルシートに入力してゆきます。

シートも多く、書くことも項目も多いですが、できるだけ社内でよく話し合って記載するようにしましょう。

もう一度言いますが、ガイダンスをしっかり読んで記載しましょう。

そして、このサイトにGビズIDでログインし、入力します。

これ別に申請後でも、締め切り日までに入力していれば大丈夫ですが、できれば申請時に一緒にやっておくと忘れずにすみます。

そして、最後にコチラ、SECURITY ACTIONです。

(3)独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の「★ 一つ星」または「★★ 二つ星」いずれかの宣言を応募申請時点で行っていること。
・「SECURITY ACTION」公式サイト(制度概要):
https://www.ipa.go.jp/security/security-action/index.html
・「SECURITY ACTION自己宣言」申込みサイト:
https://security-shien.ipa.go.jp/security/
※ (2)(3)について、自己診断結果をIPAに対して提出していること及び「SECURITY ACTION」の宣言をおこなっていることが必須の要件となります。
ものづくり補助金事務局がIPAに対して照会を行い、提出・宣言状況の確認を行います。診断結果・宣言が提出されていない場合には、デジタル枠では要件不備として不採択となりますので、ご注意ください

SECURITY ACTIONについて、ウチのブログサイトで申請方法など記事にしましたのでどうぞご覧ください!

https://kitagoh-gyousei.com/?p=2953

デジタル枠の申請書作成上の注意点、そして審査要件について

まずは申請書作成について、次のような注意点があります。

デジタル枠の申請においては、DXに資する革新的な製品・サービスの開発やデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う内容を具体的かつ詳細に記載してください。

上記の要件は間違いなく書いてからスタートという事です。いわゆる前提条件ですね。

事業計画の根幹は上記を記載するようにしてください。

事業のこれまでの概要や、強みなど、できるだけこれまでのDX推進の自社の取組や、さらなる革新に向けての課題など、事業計画書はそれに特化した内容になりますね。

審査項目に関しては通常枠と変わりはありません。

加点項目について

②-4:デジタル技術の活用及びDX推進の取組状況(デジタル枠のみ)
A.経営の方向性及びデジタル技術等の活用の方向性の決定
a.デジタル技術が社会や自社の競争環境にどのような影響を及ぼすかについて認識、その内容について公表
※ホームページの URL と掲載場所等を記載いただきます。
b.上記a.を踏まえた経営ビジョンやビジネスモデルを策定・公表
※ホームページの URL と掲載場所等を記載いただきます。
B.上記A.の経営ビジョンやビジネスモデルを実現するための戦略を公表
※ホームページの URL と掲載場所等を記載いただきます。
C.上記B.の戦略を推進するための体制・組織(CIO(最高情報責任者)の配置、担当部門の配置等)を示し、公表
※ホームページの URL と掲載場所等を記載いただきます。
D.「DX推進指標」自己診断フォーマットの定量指標における「人材欄」(688~690 行目/Ver.2.3 以降の場合はシート「IT システム構築の取組状況(定量指標)」の 11~13 行目)を全て記載
E. 申請時点において、「サイバーセキュリティお助け隊サービス」※を利用しているか。
※独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているサービス
https://www.ipa.go.jp/security/keihatsu/sme/otasuketai/#list

既にデジタル技術が社会や競争環境にどのような影響を及ぼすかを認識し、公表している場合は、そのURLなどを記載します。

もしまた、「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を申請している場合は、サイバーセキュリティお助け隊の契約書の写しを添付する事で加点となります。

基本的な考え方はこれまでのものづくり補助金と同じ

デジタル枠とはいえ、基本的にはこれまでと同様に「革新的」な製品やサービスを開発したり、導入したりしてゆくこと、そしてそれを活用して生産プロセスをあげたり付加価値額向上のための課題解決に資する事が基本線です。

そのうえで、単なるアナログのデジタル化やただシステム導入を行うという事ではなく、それが新サービスであり、付加価値を向上させるものでなくてはなりません。

ものづくり補助金のキタゴウ行政書士事務所、というのは僭越ですが、どうぞお気軽に聞いてくださいませ。

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