ここ数年で「補助金」という言葉は一気に広まり、ニュースやSNSでも頻繁に見かけるようになりました。 しかしその一方で、補助金制度の本質やリスクを十分に理解しないまま申請し、思わぬトラブルに遭う方も増えています。
補助金は、うまく使えば心強い制度。でも、実際には「公募要領がわけがわからない」「そもそも制度が複雑でわかりにくい」と感じる方も多いのが現実です。
本ページでは、制度の基本から、誤解しやすい点、現場のリアルまで、行政書士として率直にお伝えします。
補助金ってそもそも何?
補助金とは、国や自治体が特定の政策目標を実現するため、条件を満たした民間事業者に対し”交付”するお金です。 返済義務は基本的にありませんが、以下のような条件を満たす必要があります:
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国や自治体の政策に合致した取り組みであること
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審査により「採択」されること
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交付後も報告義務が続くこと(※特に重要)
補助金と助成金の違い
補助金とよく混同されるのが「助成金」です。
項目 | 補助金 | 助成金 |
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主な管轄 | 経済産業省など | 厚生労働省 |
目的 | 設備導入・事業拡大など | 雇用・人材・労働環境改善 |
審査 | あり(採択制) | 基本的になし(要件を満たせば受給可) |
支援者 | 行政書士・認定支援機関など | 社会保険労務士(独占業務) |
補助金は「経営支援」に関するものが多く、助成金は「人」に関する制度が中心です。
よく使われる主な補助金(2025年5月現在)
- ものづくり補助金
設備投資を通じて生産性向上・賃上げを実現する中小企業向け補助金 - 小規模事業者持続化補助金
小規模事業者が販路開拓や業務改善を進めるために使える補助金 - IT導入補助金
会計ソフトやクラウドツール導入に使える補助金。DXの第一歩に。 - 事業承継・M&A補助金
M&A時の設備投資や広報費等を支援 - 新事業進出補助金
新規市場への進出や、業種転換時に使える新規事業支援型 - 省力化補助金
人手不足に対応する自動化・無人化設備導入向け
※事業再構築補助金は、2024年度で申請終了しています。
※記事内のリンクの小規模事業者持続化補助金については「商工会議所地区 一般型」のページへ遷移します。
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よくあるご質問
Q. 補助金は返さなくていいの?
A. 原則返還不要ですが、不正受給や目標未達成があると返還対象になります。
Q. 過去に購入した設備は対象になる?
A. 基本的にNGですが、「事前着手届」など一定の手続きにより認められることもあります。
Q. 消費税も補助対象?
A. 原則対象外です。例外的に小規模事業者持続化補助金などで要件を満たせば含まれる場合あり。
Q. 絶対に通る方法はある?
A. ありません。補助金は「競争的」な制度です。
補助金にはデメリットもあります
「補助金を使えるから何かやる」「採択されそうな計画を立ててほしい」 そういった発想での申請は、あとで必ず無理が来ます。
補助金利用の主なリスク
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膨大な書類作成・報告義務
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設備の自由な売却・転用ができない(処分制限)
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賃金・売上など目標未達で返還リスク
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不必要な投資による資金繰り悪化
実際に「もう補助金はこりごり」という方もいらっしゃいます。 逆に「きちんと準備したからこそ、活用できた」と仰る方も。
当事務所では、補助金が本当に事業にとって必要かどうか、まずそこから一緒に考えます。
当事務所のサポートについて
キタゴウ行政書士事務所(認定支援機関 No.107422000314)では、
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補助金制度のご説明
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事業計画書の作成支援
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採択後の報告・運用支援
などを通じ、補助金を「実行できる制度」として使えるよう、 中小企業・個人事業主の皆様を支援しております。
サポートの流れ

当事務所の補助金申請サポートは、初回のお問い合わせから申請書提出まで、5つのステップで丁寧にご案内しています。
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お問い合わせ(メール・お電話)
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無料予診(30分)
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ご契約・重要事項説明
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ヒアリング(2〜5回)
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申請書作成サポート・提出まで伴走
まずは、お気軽にご相談ください
補助金は「誰にでも」「いつでも」使える制度ではありません。 でも、タイミングと中身さえ合えば、これほど心強い支援もありません。
ご自身に合った使い方を、一緒に見つけていきましょう。
● 「どの補助金が合っているかわからない…」という方もご相談ください
● 相談はZoom・電話どちらでもOKです