経営力向上計画に関する経過措置のポイントまとめ
経営力向上計画が法改正により変更になります。
これまでの制度とこれからの新制度の変更の変わり目の時期の対応について、リリースが出ているのでそれをまとめたいと思います。
経営力向上計画の申請にあたっての留意点について(中小企業経営強化税制関連)
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/2025/250313.html
1. 経営力向上計画の改正と適用時期
- 2025年4月1日(令和7年4月1日)以降に経営力向上計画の申請・認定を受ける場合、新しい規則(新規則)が適用される。
- それ以前に申請・認定された場合は、旧規則が適用される。
2. 新規則の適用範囲
✅ 2025年4月1日以降の申請・認定に適用
- A類型の新指標(単位時間当たり生産量・歩留まり率・投入コスト削減率)。※下記解説
- B類型の投資利益率要件が7%に引き上げ。
A類型の新指標の解説
経営力向上計画のA類型では、新しい指標として 「単位時間当たり生産量」「歩留まり率」「投入コスト削減率」 の3つが導入されました。それぞれの意味と具体例をわかりやすく解説します。
① 単位時間当たり生産量(生産スピードの向上)
🔹意味
一定時間内に生産できる製品の数や量が増えること。
🔹具体例
- 食品工場:1時間に100個のパンを作っていたが、新しい機械を導入して120個作れるようになった。
- 自動車工場:1日10台の車を組み立てていたが、作業ラインを改善し12台に増えた。
📌 ポイント → 「より短い時間で多くの製品を作れるようにする」ことが評価される!
② 歩留まり率(無駄を減らす)
🔹意味
生産したうちの「使える製品の割合」を示す数値。歩留まり率が高いほど、無駄が少ないことを意味する。
🔹具体例
- 食品加工:1トンの野菜を加工して700kgが商品になる → 歩留まり率70%
→ 新しいカット技術で800kgが商品になる → 歩留まり率80%(改善!) - 半導体工場:100個のチップを作ったが、5個が不良品 → 歩留まり率95% → 精密機械を導入し、98個が良品 → 歩留まり率98%(向上!)
📌 ポイント → 「ロスを減らして、より多くの製品を有効活用する」ことが評価される!
③ 投入コスト削減率(コストダウンの工夫)
🔹意味
製品を作るために必要な材料やエネルギーのコストを減らすこと。
🔹具体例
- 電力の節約:工場の照明をLEDに変更し、電気代を30%削減。
- 材料費の削減:今まで10gの材料で作っていた製品を、8gで作れるように改善。
- 燃料の節約:配送トラックのルートを最適化して、ガソリン代を20%カット。
📌 ポイント → 「少ないコストで効率よく生産できるようにする」ことが評価される!
✅ 工業会証明書・経済産業局確認書の取得
- 設備投資を行う前に、新規則に基づく工業会証明書および経済産業局確認書の申請・取得が必要。
📌 注意点
- 工業会証明書・経産局確認書の申請と経営力向上計画の申請は、同じ年度内(2024年度または2025年度)であることが必要。
3. 旧規則の適用範囲
✅ 2025年4月1日より前の申請・認定に適用
- A類型の旧指標(生産効率・精度・エネルギー効率)。
- B類型の投資利益率要件は5%。
- C類型(デジタル化設備)も適用可能(ただし、新規則では廃止)。
✅ 設備取得のタイミングに応じた適用
- 2025年4月1日より前に申請・認定された場合、旧規則が適用される。
- 2025年4月1日より前に申請し、認定が2025年4月1日以降になった場合も、旧規則が適用。
- ただし、60日以内の設備取得が求められるケースもあるため、注意が必要。
4. 認定を受けられないケース
🔴 2025年4月1日以降に申請し、旧規則の証明書で申請した場合
- 旧規則の証明書(工業会証明書・経済産業局確認書)では、新規則の要件を満たさないため、認定不可となる。
- 再申請・再取得が必要となるため、設備投資前に新規則に基づいた証明書の取得を徹底することが重要。
5. 何をすればよいのか?
✅ 2025年4月1日以前に申請予定の企業
- 旧規則での申請を希望する場合は、早めに計画を立て、2024年度内に申請・認定を受けることが望ましい。
✅ 2025年4月1日以降に申請予定の企業
- 新規則に基づく設備投資計画を策定し、新しい指標を満たす設備を導入することが重要。
- 工業会証明書・経済産業局確認書を取得する際には、新規則に適合した申請書類を準備すること。
✅ 計画的な設備投資の実施
- 税制適用を受けるためのスケジュール管理を徹底し、適用年度に応じた最適な申請を行う。