システム構築費を計上する際の注意点 ~新たな資料から重要ポイントを解説~

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2024年11月13日、事業再構築補助金の公式サイトにおいて、「システム構築費を計上する際の注意点」に関する新たな資料が公開されました。これにより、システム構築費を計上する際に必要な要件が具体的に示され、特に大規模案件において留意すべき点が明確になりました。以下に重要なポイントをまとめます。

資料はコチラからご覧ください。システム構築費を計上される事業者のみなさまへ

1. 計上の概要と書類作成の基本方針

システム構築費はプログラム費用が大部分を占めます。交付申請段階では、完成品の実物確認ができないため、事務局は提出書類を基に適正価格かつ必要な経費かどうかを審査します。そのため、書類の精度が重要です。

事業者様が注意すべきポイント

  • システムの要件や機能を明確に定義し、制作会社と十分な打ち合わせを行う。
  • 相見積書(3社以上)を取得し、仕様や価格を適正に比較する。
  • 書類の整合性を確認し、不備のない形で提出する。

2. 必要書類一覧

計上するシステム構築費の種類により、必要書類が異なります。

必要書類チェックリスト

項目 ホームページ・電子取引関連 その他のシステム構築関連
見積依頼書 参考様式6-2 参考様式6-3
見積書および相見積書 必須 必須
要件定義書(必要に応じて) 必須(内容例は下記を参照) 必須(内容例は下記を参照)
記載内容の例 システム導入目的(業務フローや業務プロセス) 実現可能な機能(事業者の要望を反映した回答)
システム構成図および実現したい機能 システム構成図
開発スケジュール(マスタースケジュールとマイルストーン) 開発体制および納品物
納品物の詳細(操作マニュアル、保守契約など)

記載内容の詳細

  • システム導入目的(ホームページ・電子取引関連)
    システムが達成するべき業務フローや業務プロセスを明記。
  • 実現可能な機能(その他のシステム構築関連)
    事業者の要望を反映した具体的な機能を記載。
  • システム構成図
    システム全体の構造や連携を示す図解を含む。
  • 開発スケジュール
    全体の工程を示すマスタースケジュールと、中間目標地点(マイルストーン)を含む詳細な計画。
  • 納品物の詳細
    操作マニュアルや保守契約の内容など、完成したシステムで提供される具体的な成果物を記載。

3. 審査のポイントと記載ルール

(1) 見積依頼書・見積書に関する注意点

  • 「一式」表記は認められません。経費の内訳を明確に記載してください。(※)
  • 見積金額が50万円(税抜)以上の場合、同一仕様で3社以上の見積書を取得する必要があります。
  • システム開発工程別の単価機能別単価を可能な範囲で記載してください。

(2) 要件定義書の役割

  • システム開発の全体像を正確に伝える文書で、以下を記載する必要があります:
    1. システム導入目的および業務フロー図
    2. 実現したい機能(機能要件の詳細)
    3. 開発スケジュールおよび中間目標(マイルストーン)

(3) 見積提案書の重要性

  • 提出された見積提案書により、事務局が経費の妥当性を判断します。
  • 見積書ではわかりにくい開発内容の詳細や、追加的な提案事項を確認する上で有効です。

※参考「一式」以外での単位の例

  • 人月(システム開発に要する作業量を、1人が1か月で行う業務量 例:「プログラム開発  3人月」
  • 人日(作業量を、1人が1日で行う業務量として細分化 例:「テスト実施 10人日」)
  • 件(データ単位やデザインを表します)
  • 項目(データベース構築などの場合、100項目 などといった単位でも表せます)

4. 実際の提出物と整合性確認

  • 見積依頼書、見積書、要件定義書などの内容が互いに矛盾しないように精査してください。
  • 書類はPDF形式に変換し、申請に適したファイル名(例:「受付番号」)をつけて提出します。

5. 具体例を基にしたアドバイス

「スクラッチ開発」か「パッケージ開発」か?

  • システム構築費は、開発手法によって記載内容が異なります。
    • スクラッチ開発:ゼロから開発する手法。詳細な単価記載が必要。
    • パッケージ開発:既存システムを利用し、カスタマイズを加える方法。パッケージ単価やカスタマイズ費用を明記。

用語の理解が重要

  • 提出書類や審査過程で使用される用語を正確に理解することが、円滑な申請につながります。詳しくは資料内の用語集(P.13)を参照してください。
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